朝の時間
少し早めに設定しておいた、スマホのアラームが鳴る。
「ああ、後十五分ある」
そして、僕は静かに夢のような世界を妄想する。
瞑想といってもいいはずだ。
大抵の場合は、それまで見ていた夢の続きやその日の予定が邪魔をしてくる。
ゆっくりと深呼吸して。
夢のような理想の自分、人生を思い浮かべる。
斎藤一人さんは「理想が正しい」なんてことをいう。
世の中とは理想に近づけるものなのだと。
思い通りいかない?
計算通りにならない?
じゃあ、間違っているのは計算だ。
社会に出て、学校生活との決定的違いは
答が分かっていることだ。
かつて勤めた会社の役員がそんなことを言っていた。
確かにそうかもしれない。
答としての
こうなりたい
ああなりたい
あれしたい
そんなのはわかっている。
問題は、計算が分からない。
そして、計算式は大抵の場合一つではない。
そのことが、僕たちを弄ぶ。
とにかく答えを見逃さないように。
今日も僕は妄想を繰り返す。
それが二度寝という僕の最高の朝なのだ。
今日も良き日を。